平成12年2月5日の掲示板より

 病院へ行き、竹に会ってきました。
 意識はあるのかないのか、でも竹はがんばっています。
 ほんのちょっとの間、目を開けて、私の方をじいっと見ていました。
 逆さまになった首は戻っていません。


平成12年2月5日のメールより

 あれから24時間が経過しました。
  竹は頑張ってくれています。
  正直、昨日の朝の様子から、夕方まではもたないたろうと思っていました。
  でも、もう自分ではほとんど動けなくなって、栄養も全然足りなくて、がりがりになっているのに、竹は頑張っていましす。
  もう目も開かなく、動く事もほとんどできないのに、鼻の上の目のそばには、まだ筆毛にもなりきっていない、黄色い羽の予備軍が控えていました。
  病気で全体的にくすんだ羽の色とはあきらかに違う、これから成長するはずの羽なんです。
  今まで、先生に持ち込まれた鳥で、首が傾斜して助かった子は、たった1羽の文鳥だけだったそうです。
  そして、なぜその子が助かったのか、実際のところ先生にはわからないそうです。
  でも、若干首の傾斜があるものの、元気にしているそうです。
  確かに竹の状態はとても危険です。
  いつ、病院から電話がかかってきても、おかしくないでしょう。
  でも、やっぱり私は信じたいです。
  ほとんど栄養をとれなくなって一週間。
  なのに、新しい羽が伸びようとしている竹を、私は信じたいと思います。


補 足

 この頃、私が病院に行くと、先生はすぐに竹の入っているインキュベーダーのそばに椅子を用意して下さいました。
  他の患者さんがいても、診療室に入れて下さったのです。
  すると診療を終えた飼い主さんまたは入れ替わりで入ってくる飼い主さんは、必ずといっていいほど、興味をもつのか、インキュベーダーを覗いていきます。
  飼い主である私がそこにいるのに……。
  そして……、これは私の考えすぎなのかもしれませんが、竹を見た後、たいていの人は「ああ、もう助からないわね」といった表情をするのです。
  確かに、飼い主のひいき目で見ても「助かる見込みはなさそう……」だったのですが、それでも、苦しんでいる竹を興味本位 で見られるのは辛くてたまりませんでした。
  もう自分では動く事もできなくなった竹ですが、顔にはキレイな黄色の、これから筆毛になるであろう小さな固まりが所々ありました。
  ほとんど栄養を摂れていないのに……。
  私が声かけても、果たしてわかっているのかどうか。
  それでも、竹は私を見ていました。
  私が「竹、竹ちゃん」と小さな声をかけた時、先生に興奮するから声はかけないように……と言われてしまいました。
  だから、あんまり声は出せなかったのですが、インキュベーダーの中の竹とずーっと視線を合わせていました。